現地インタビューレポート

【第1回 EMKAY グループ社とのインタビュー】

◎EMKAY グループ会長へのインタビュー

第1回目の現地インタビューでは、サイバージャヤの開発権利を保有する会社セティアハルマンの75%持分を有するEMKAYグループ会長のムスタファ カマル氏と特別にインタビューすることができた。EMKAYグループは、日本でいうと森ビルのようなマレー系大手デベロッパー。

サイバージャヤは、もともとマレーシアの国家戦略として1997年から2004年にかけて4つのデベロッパーにそれぞれ25%ずつ開発権利を分け与え、開発を委託していた。しかし、なかなか開発が予定どおり進まなかったため、3つのデベロッパーの持ち分をEMKAYグループが買収し、セティアハルマンを子会社にして現在開発を進めている。

2006年から2011年までの間、既にEMKAYグループは13億RMを投資し、185万平方フィートのオフィスを開発した。現在、76百万RM を費やし、300戸の住居開発を行っている。

今後さらに、2012年から2016年の5年間、グループ戦略として 「Intelligent, Livable, Green」というキーワードで重点的に開発を行う予定だ。EMKAYグループは総開発コスト38億RMをかけて、オフィススペース542万平方フィートの開発を予定している。

日系企業としては、NTTコミュニケーションズや富士通などが事務所を構えているが、今まで以上に誘致を進めていきたい意向も示している。

また、企業誘致だけでなく、日本の個人投資家や機関投資家誘致も行う考えもある。サイバージャヤは、未開発の土地が多くあり、日系デベとのJV投資、J-REITとの共同投資、日本人ビレッジ開発構想の可能性について伺ったところ、我々を窓口に提案があれば積極的に進めていきたいと語った。日本のIT、バイオベンチャーなどの企業・研究機関が集まる複合型シェアオフィス物件開発や、日本のレストランや雑貨店が集まる日本人コミュニティーの商業施設の提案をカマル氏は熱心に聞き入れてくれた。

日本ブランドの人気、日本の細かな造作の仕上げや機能の技術力、販売におけるサービスは、マレーシア現地でも評価が高い。こういった面から日本とマレーシアの強みを活かした共同事業を希望している事業者は多い。

例えば、日本人高齢者が安心して住めるような介護施設付物件の開発、医療サービス施設が付属している物件の共同開発の可能性はあるだろう。実際、過去に大手不動産開発業者が開発したリタイアメントビレッジは、5,000件の取引があったという。一方、日本の事業者は、マレーシア事業者と組むことによって、現地のコネクションを活用し、マーケットを拡大できる利点がある。国内マーケットが停滞している中、我々の持つネットワークを活かし、こういったチャンスを狙う日本の事業者がマレーシアで活躍することを期待したい。


【第2回 サンウェイ社とのインタビュー】

第2回の現地インタビューは、マレーシア証券取引所に上場している大手不動産開発グループサンウェイ社のマネージングディレクター ホー氏にインタビューを行った。サンウェイ社は、ペタリンジャヤ市の郊外に大型ウォーターパーク「サンウェイ・ラグーン」、大学、ショッピングモール、ホテルを含んだ大型タウンシンップ「バンダー・サンウェイ」を開発した実績を持つ。シンガポール政府投資公社が第2位の大株主となり、2010年には、マレーシア証券取引所最大の不動産投資信託(REIT)となるSunway REITを上場させている。2012年以降、シンガポールや国境近くのイスカンダルで積極的に開発予定しているという。


Q1. 御社がマレーシア3大デベロッパーとして成功した要因を教えてください。

ホー氏: サンウェイが成功した要因は、周囲の環境と調和する複合施設開発力。不動産開発と建設機能をもつ総合デベロッパーとして、ショッピングモール、ホテル、大学のキャンパス、テーマパーク、病院、オフィスビル、住宅を備えたRM100億(約2500億円)規模の「バンダー・サンウェイ」プロジェクトの成功がマレーシアの3大デベロッパーの一つまで飛躍させました。他には、サンウェイ・ダマンサラ、サンウェイ・べロシティ、サンシティ・イポーといったプロジェクトに加え、サンウェイ・イスカンダルプロジェクトを手がけています。これらはすべて、土地開発に始まり、マスタープランニング、建設、不動産管理、販売、REITによる投資回収まで、不動産に係るすべてのバリューチェーンにおいてサービスを提供するユニークなビジネスモデルを展開しています。


Q2. 御社が現在開発しているプロジェクトを教えてください。

ホー氏: 次の開発予定のプロジェクトは、KLCCから約10分の所にある23エーカーの土地開発、サンウェイ・ベロシティプロジェクトです。 ショッピングモール、オフィス、リテールと住宅を備えた複合施設を建設する予定で、開発価値(GDV)は RM 36億です。昨年度(2011年)、すでにRM420百万(約105億円)規模のリテール、オフィス、サービスアパートメントの建設を開始しました。


Q3. アニュアルレポートによると、REIT資産ポートフォリオは、リテール、ホテル、オフィス物件が集中しています。他にはどういった物件を開発しているのでしょうか?


ホー氏: ブルサ·マレーシアに上場しているサンウェイREITのリテール、ホテル、オフィス以外に、自社の開発案件として、テーマパークを2つ開発し運営しています。その一つは、世界最大のサーフィンができる屋外プールで有名なサンウェイ・ラグーン。バンダー・サンウェイに位置し、年間100万人以上の来場者を有する60エーカーのマルチアトラクションパークです。


<テーマパーク サンウェイ・ラグーン>


もう一つは、イポーにある一万年前の石灰岩の洞窟アトラクションパーク、タンブン・ロスト·ワールド(LWOT)です。 LWOTは年間50万人の訪問者を魅了しています。また、民間の医療施設であるバンダー・サンウェイ医療センター、民間教育機関をリードするサンウェイ大学、モナッシュ大学なども所有しています。2つのキャンパスには15,000人以上の学生が通っています。


Q4. 今後、注目の開発エリアを教えてください。

ホー氏: ダマンサラ地区は、商業の中心地であり、テラスハウス、バンガロー、タウンハウス、コンドミニアムなどが建ち並ぶ人気のある住宅地です。プロジェクト、サンウェイ・ダマンサラは、今後MRT(マレーシア鉄道)の完成でアクセスも改善され、将来さらなる発展が期待される楽しみなエリアです。他にバンダー・サンウェイでは、賃貸面積56万平方フィート、25階建てのグレードAオフィスビル、ピナクルオフィスタワーの開発や、サンウェイ・ピラミッド上層階のブティックホテルにショッピングモールを拡張する計画など、今後も注力していく予定です。


<サンウェイ・ピラミッド>


もう一つは、メディニ・イスカンダルにある691エーカーの土地を開発するサンウェイ・イスカンダルプロジェクトです。シンガポールへ接続する陸橋(セカンドリンク)の隣に位置し、住宅や商業施設を開発する計画です。シンガポールとマレーシア両国から重要な役割が期待されているエデュシティ、レゴランド、パインウッド·スタジオなどの施設の近くに位置しています。 当プロジェクトは、RM 12億(約300億)開発価値(GDV)。2020年まで固定資産税の免税の優遇措置など適用されます。


Q5. 開発案件の投資基準及び投資方針について教えてください。

ホー氏: 土地開発については、ロケーションとサイズを重視しています。特にサイズについては、複合施設の開発業者としてのエキスパティーズを活せるような大型開発用地を選んでいます。ただ、土地が高いシンガポールのような国では、ロケーションやクオリティーを考慮した上で、それぞれの開発案件ごとに検討しています。開発するかどうかの判断は、当社グループの既存事業の戦略にフィットするかどうかで判断しています。


Q6. 最も成功したプロジェクトは何ですか?海外のプロジェクトはどう取り組んでいますか?

ホー氏: 今まで最も成功した開発は、バンダー・サンウェイプロジェクト(RM 100億)、サンウェイ・ダマンサラ(RM35億)とサンウェイ・ベロシティ(RM36億)といえるでしょう。海外のプロジェクトは、地域の規制、サプライヤーネットワーク、金利、政策など様々なリスクがあるため、リスクヘッジするために信頼できる現地企業とJVパートナーを組んでプロジェクトに取り組んでいます。


Q7. 今、マレーシアにあるマーケットリスクは何でしょうか?ユーロ危機が発生した場合、どう影響があると思いますか?

ホー氏: マレーシアを含むアジア諸国では、バブルを防ぐために、政府が不動産投資に対し冷却措置を実施しています。サンウェイも2012年第一四半期に影響を受けました。しかし、こういった措置は、短期的には影響があるものの、住宅購入者の実需を再び伸ばし、業界を持続的に成長させるための必要な措置だと理解しています。 こうした環境下であれば、仮にユーロ危機が起こっても、我々のビジネスに大きな影響はないでしょう。建設コストと人件費の上昇リスクなどありますが、グループ内建設部門の豊富な経験により、これらのリスクをコントロールすることができると信じています。


【第3回 UEMランド社とのインタビュー】

第3回目となる現地インタビューは、イスカンダル開発最大手のマレーシア政府系不動産開発グループUEMランド社のチーフマーケティングオフィサー(CMO) セティ・マリア氏にインタビューを行った。


1. Please briefly explain your corporation and strength of your firm.

Background

UEM Land Holdings Berhad (“UEM Land Holdings” or “the Group”) is the flagship

company for real estate investment and property development businesses of UEM

Group Berhad, a wholly owned subsidiary of Khazanah Nasional Berhad – the

investment holding arm of the Government of Malaysia.

UEM Land Holdings is the master developer of Nusajaya, a 23,875-acre freehold

land identified as Flagship Zone B, under the Comprehensive Development Plan of

Iskandar Malaysia. Nusajaya is being developed into Southeast Asia’s newest

regional city with diverse signature developments to promote economic growth and

development in the area.

Our wholly owned subsidiary, Sunrise Berhad, is the award-winning property

development company largely responsible for the iconic Mont’Kiara developments in

Kuala Lumpur.

UEM Land is largest property developer (by market capitalisation) listed on the Main

Board of Bursa Malaysia.

Strengths

UEM Land Holdings has become a forward looking and innovative master developer,

as seen from its Nusajaya development. Through its comprehensive understanding

of the industry’s economic and social drivers, the development of Nusajaya has

taken off well as evident in the completion of the various catalytic developments

and increased demand for properties in the recent years. This is further supported

by several strategic initiatives undertaken to meet numerous economic activities

and market demands, such as initiatives on security, broadband access and the

environment.

The Group’s strength also lies in its inherent awareness towards its stakeholders,

and consistently provides high quality developments that offer a holistic and

integrated lifestyle, with immense potential growth for its stakeholders. The

luxurious Puteri Harbour urban waterfront development; the “green” and “clean”

fully managed Southern Industrial and Logistics Clusters (“SiLC”); and Afiat

Healthpark, an integrated medical park that caters to three distinctive areas under

the health spectrum (modern medicine, traditional & complementary medicine and

wellness), just to name a few – are all a testament to the Group’s ability to attract

investors.

Besides Nusajaya, UEM Land has expanded its business to other established growth

areas in Malaysia such as Cyberjaya and Bangi and also segmentally by venturing

into areas within the property value chain such as Development Management and

Property Investment. One of the Company’s business strategies is to diversify its

income stream and geographical location into other high growth areas. This was

initiated with the acquisition of 98 acres of freehold site adjacent to the Central

Business District of Cyberjaya at the end of 2008. The development, known as

Symphony Hills, is an exclusive residential development and the country’s first

Connected Intelligent Community offering smart-home features and community

connectivity through high-speed broadband.

The Group has further diversified its land bank and product portfolios through the

acquisition of Sunrise Berhad (“Sunrise”) in 2011. Sunrise is an award-winning

property development company and is renowned for its up-market high-rise

residential projects as well as commercial developments largely in the Mont’Kiara

enclave. Sunrise complements the Group’s capabilities in property development and

increased its land bank in prime areas of central Kuala Lumpur, Mont’Kiara, Seri

Kembangan as well as Vancouver, Canada.

More significantly, the enlarged Group now has core competencies in macro

township development and high-rise residential as well as commercial, retail and

integrated developments, property management as well as project and construction

services. There is also ready access to a larger pool of talents, considerable depth

and breadth of skills, expertise and knowledge of the property development.

The Group is also the recipient of numerous awards, most notably the FIABCI Prix

d’Excellence Awards 2012 for its work on the Nusajaya Masterplan. During the same

year, UEM Land Holdings was ranked Malaysia’s 5th Top Property Developer by a

reputable business daily called The Edge; and was named one of Forbes Asia’s 200

Best Under A Billion company. UEM Land Holdings also received several recognitions

for outstanding projects by the International Property Awards 2012-2013 and the

Malaysian Reserve Editors Choice Property Awards 2012.


2. Please tell us the focus of development by asset class and area. Which area

is the hottest to invest?

Although Kuala Lumpur traditionally has always been an area of choice for many

developers, in the recent years the focus appears to be diverting into Nusajaya and

Iskandar Malaysia.

In Nusajaya, UEM Land’s main focus is in the various mixed residential, commercial

and industrial developments:

Names of On-going Developments

1. Residential East Ledang (high-end), Nusa Idaman (mid-market), Nusa Bayu

(affordable homes), Imperia and Teega (up market high-rise)

2. Commercial Anjung and Mall of Medini

3. Industrial SiLC and Bio-XCell (located in SiLC)

We believe that Nusajaya currently is the hottest area to invest in, be it as an

individual property investor or companies interested in undertaking property

development activities in view of the increased demand and that property prices in

Nusajaya having now reached levels similar to those in the Klang Valley.

Most of the catalytic projects also have been completed, opened and operated, thus

realising the Group’s vision of achieving the “Tipping Point” for Nusajaya in 2012,

which will lead towards more sustainable demand and growth.


3. What are your investment criteria in terms of target IRR, size, and holding

period? Please tell us about the company’s investment policy.

The investment criteria will depend on the type of development that UEM Land is

embarking on and the objectives of those developments.

For example, some of our projects in Nusajaya are catalytic in nature and have

significant spill over benefits so we may be willing to receive relatively lower

margins for such projects, taking into consideration our long-term objective to spur

the growth momentum of Nusajaya.

We have strong and robust framework in assessing new investment or business

opportunities. A Development Committee that consists of Board and senior

management representatives is responsible for deliberating all new business

proposals. The committee will not only discuss the potential IRR, size and holding

period but also the risk factors, market/industry, profit targets and potential

sustainability. If the Development Committee is satisfied that the proposal meets all

the required benchmarks, the proposal is then escalated to the Board for the final

approval.


4. What is the most successful (profitable) and unsuccessful project?

We like to think that all our projects are successful in that they have fulfilled the

development objectives that we set before we embark on the projects.


5. What do you think of the current market situation in Johor? Some people

say housing price of Johor property skyrocket due to speculation. Do you

think this trend continues? When will reach the peak?

Iskandar Malaysia has attracted strong investors’ interest with total cumulative

committed investments amounting to RM105.14 billion as at November 2012,

exceeding its target of RM100 billion and with some RM20.36 billion secured in the

first 11 months of 2012. The bulk of the investments are in properties (including

commercial, retail and industrial), which have attracted RM35.1 billion,

manufacturing, RM33.9 billion and utilities, RM9.5 billion. The economy had created

154,000 jobs in the manufacturing and services sector from 2006 to-date.

The completion of catalytic developments in Nusajaya such as Legoland, EduCity

and Family Theme Park at Puteri Harbour have increased employment opportunities

for locals and expatriates, which leads to higher demand for properties. Although

property prices in Nusajaya have certainly increased significantly over the last few

years, our property prices are still a fraction of the prices of similar properties in

Singapore.

In addition, since 2012 the Group has embarked on the second growth phase of

Nusajaya with new strategic investments and collaborations, including the:

 519-acres integrated eco-friendly Technology Park with Ascendas Group,

Singapore (RM3.7 billion GDV). Once completed, the fully landscaped park will

support a range of industries such as electronics, pharmaceutical & medical

devices, food processing and precision engineering.

 270-acres Motorsports City with FASTrack Autosports, Singapore (GDV RM3.5

billion). The Motorsports City, once completed is envisaged to be a hub for all

things automotive including an F1-compliant test track, car showrooms, 4S

(Sales, Services, System and Spare) service centres, bonded

warehouses/garages, retail and alfresco spaces with F&B outlets and

entertainment hub.

The new strategic investments and collaborations signify the beginning of a

systematic roll-out of new catalysts in Nusajaya that will help drive the next phase

of its development.

We believe that there is still a significant upside for Nusajaya and Iskandar Malaysia.


6. What kind of property is the most popular? Is there any difference between

foreigner and local Malaysian?

Based on our property launches, the terrace houses were the most popular.

Nevertheless, Teega, our lasts luxurious condominium project at Puteri Harbour with

a total of 1,292 units, achieved 80% sales over two weekends.

We do not see any major difference between our foreign and local purchasers in

terms of unit types. The main differentiating factor is the floor price restriction

whereby under the current regulations, foreigners are only allowed to purchase

residential units priced above RM500,000 which means that foreign buyers are

restricted to only the upper-medium or high end products.


7. Please give Japanese investors tips of making successful investment in

Malaysia.

The same rule applies to any investor: successful property investment would

depend largely on the location, which would determine a property’s price, risk and

returns. Other considerations would include accessibility, infrastructure, potential

economic growth and incentives.

In Iskandar Malaysia, the government has invested significantly to improve the

infrastructure, which has enabled it to compete with other established investment

hubs across the region. Iskandar Malaysia is set to become Southern Peninsular

Malaysia’s most developed region, where living, entertainment, environment and

business seamlessly converge within a bustling and vibrant metropolis. Located in

Johor, the southern gateway to Peninsular Malaysia, its advantages include:

 Six to eight hours flight radius from Asia’s burgeoning growth centres such as

Bangalore, Dubai, Hong Kong, Seoul, Shanghai, Taipei and Tokyo.

 Within reach of a global market of some 800 million people.

 Accessible by air, land, rail and sea.

 Flanked by four major ports and two international airports.

Because of its strategic location, accessibility to leading Asian cities, proximity to

some of the world’s most rapidly growing and important economies, and a range of

attractive fiscal incentives, Iskandar Malaysia and Nusajaya is poised to attract an

exciting influx of foreign and high-level corporate investments as discerning

investors look to benefit from its many advantages and high growth potential.